半導体熱制御スタートアップCools、IBK創工の革新創業企業に選定
「サーマルクラッチ」を開発 HBMボンディング工程の生産性を最大3倍に

半導体の接合・放熱・界面熱制御を手がけるディープテック企業Cools(쿨스、代表=チョ・ジンヒョン氏)は7月20日、IBK企業銀行の起業育成プラットフォーム「IBK創工(チャンゴン)」釜山センターの第15期革新創業企業に選ばれたと発表した。
Coolsは2026年に設立され、慶尚南道昌原市に本社を置く半導体熱制御の専門企業。チョ・ジンヒョン代表はソウル大学校機械工学科で学士と修士、ミシガン大学で熱伝達工学の博士号を取得し、サムスン電子VD事業部で28年間にわたり熱管理を担当した技術職の最高位職位(Technology Master)を務めた経歴を持つ。
Coolsの主力技術は、AI半導体の中核部品であるHBM(広帯域メモリー)の製造工程に用いる「サーマルクラッチ(Thermal Clutch)」である。HBMのボンディング装置の冷却方式を、従来の空気ジェット(対流)から固体の直接接触(伝導)に切り替える技術だ。これにより接合1回当たりの冷却時間を約4秒から0.5秒へと8分の1に短縮し、ボンディング装置の生産性を最大3倍に高めるという。ダイを高く積み上げるほど繰り返し加熱される最下部の接合部について、累積の熱曝露も約85%減らせるため、多段積層HBMの歩留まりや信頼性の課題解決に寄与できるというのが同社の説明である。
チョ・ジンヒョン代表は「世界で最も精密な半導体を積み上げていながら、冷やす方法は依然として空気を吹き付ける水準にとどまっている」と述べ、「サーマルクラッチの産業現場での検証と、グローバルなパートナーシップの拡大を急ぐ」と話した。
Coolsは半導体の接合・放熱・界面熱制御の基盤技術をもとに、知的財産(IP)のライセンシング、モジュール・部品の供給、装置・工程ソリューションの事業を展開している。IBK創工釜山センター第15期のほか、KDB NextONE釜山第5期にも参加している。
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