シリーズベンチャーズ、長尺AI映像生成のザ・マンタストーリーにシード投資
VFX25年の経験を基にしたAIエンジン「theROAD」


韓国・東南圏(釜山・蔚山・慶尚南道圏)に特化したアクセラレーター、シリーズベンチャーズ(Series Ventures、代表=クァク・ソンウク、パク・ジュンサン両氏)は10月6日、長尺の商業映像向けに韓国型のAI映像生成エンジンを開発するザ・マンタストーリー(The Manta Story、代表=チョン・ファンス氏)へのシード投資を完了したと発表した。投資額は公表していない。
世界的な動画配信サービスの拡大とK-コンテンツ需要の増加で映像市場は拡大している一方、映画館の観客減少と制作費の高騰により、制作現場では原価削減の圧力が強まっている。配信ドラマの1話あたりの制作費は、数年の間に10億ウォン台から30億ウォン水準まで上昇した。中でも特殊視覚効果(VFX)は数十人が数カ月にわたって投入される労働集約的な工程で、制作費と人員の負担が最も大きい区間となっている。
「theROAD(ザ・ロード)」は、ザ・マンタストーリーが自社開発したAI映像生成エンジン。シナリオの入力、AIによる画像生成、映像シーケンスの接続、最終検収へと続くパイプラインにより、従来は数十人が数カ月かけて処理していたVFX作業を少人数で行う。同社が自社作品に適用して測定した結果、制作期間と費用を最大70%削減した。
汎用のAIツールとの違いは学習データにある。ザ・マンタストーリーは自社が保有するIP資産のライブラリでモデルをファインチューニングして著作権リスクを下げ、これを基に商業納品が可能な成果物を作る。
ザ・マンタストーリーは、映画『釜山行き』『半島』『ジョンイ』などのVFX作業に参加した25年の制作経験と、AI・デジタルツイン関連の特許7件を保有する。釜山AIテックスタジオを拠点に東西大学校と産学協力を結び、地域の人材を育成して制作現場に投入する体制も整えた。同社は、ショート動画で既に検証済みのAI制作工程を、映画やドラマなどの長尺作品に広げることを目標としている。
シリーズベンチャーズのクァク・ソンウク、パク・ジュンサン両代表は「ザ・マンタストーリーは25年の制作ノウハウと自社AI技術で、汎用ツールが解決できなかった著作権・品質の問題を解く チームだ」とし、「長尺AI映像市場で韓国型の標準をつくっていく潜在力が大きい」と評価した。
ザ・マンタストーリーのチョン・ファンス代表は「AIによって、創作者が自分の物語をより速く、安全に世に出せるよう手助けすることが目標だ」とし、「今回の投資を基に、著作権の心配がないKスタイルの長尺AI映像制作インフラを高度化する」と述べた。
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